非日常空間で特別な時間と体験をつくり出す
ポップコーンの香り、大きなスクリーン、
そして立体的な音響。
その華やかな非日常空間の裏側には、
映画館の魅力を演出する
プロフェッショナルがいます。
このメディアでは、未経験からでも目指せる
映画館で働く劇場マネージャーに着目し、
多くの人に感動体験を届ける仕事の
極意を紹介します。
あなたは、映画が好きですか?
その情熱とワクワクを活かせるのが、
「映画館運営」の仕事です。
面白くて、刺激的。そんな未来を
想像してみてください――
引用元:松竹マルチプレックスシアターズ公式HP
(https://jobs.smt-cinema.com/)
松竹マルチプレックスシアターズ(SMT)は、1996年に設立され、2011年に松竹の映画興行部門を継承した映画館運営会社です。全国でMOVIXやピカデリーなどを展開し、映画の魅力を多くの人に届けています。
「お客様と笑顔を分かち合う劇場を創造する」を運営理念とし、映画館事業を通じて、社員自身が自身の感動を追求し、その情熱をお客様の感動体験へとつなげていく環境づくりを重視しています。
契約社員から映画館運営の仕事を始めたお三方に
「映画館で働く理由」についてお聞きしました。
劇場マネージャー 松竹マルチプレックスシアターズ
2025年6月入社前職:営業事務
役者を志すほどお芝居が好きで、作品にも興味があるので、映画館の裏側を知ることができたときに面白さを感じます。お客様の近くでエンタメ作品を支える仕事ができることや、目の前でお客様の喜ぶ顔が見られたときが一番うれしいです。
劇場マネージャー 松竹マルチプレックスシアターズ
2017年4月入社前職:同社アルバイト
映画館で働いていて面白さを感じるのは、スタッフ育成が思った通りにいったときです。『これをやってね』とスタッフにお願いして、ちゃんとできていたとき。その人の成長を感じることができたときに、人材育成の面白さを感じます。
劇場支配人 松竹マルチプレックスシアターズ
2009年6月入社前職:複合カフェ店長
劇場マネージャー時代に初めて宣伝に関するキャンペーンを任せてもらえたとき、仕事の面白さを改めて感じました。結果も伴った当時の経験は支配人として今も活きています。皆さんにも、エンタメに囲まれた環境で楽しく仕事してほしいですね。
着任劇場でオンライン座学を中心に映画館運営の基本や安全管理、接客マナーなどを学びます。劇場内の動きや運営体制、PCを使った管理業務にも触れ、接客だけではない仕事の広がりを理解します。
チケット販売などの業務からアルバイトスタッフの勤怠入力、発注・報告などの事務作業まで、表舞台と裏舞台の両方の仕事を経験します。この期間では、現場での対応力、正確さ、段取り力をつけていきます。
座学研修後、東京本社での集合研修を経て、近郊劇場で約2週間のOJT(実地研修)を行います。先輩社員がマンツーマンで指導しながら、定期的なオンライン振り返りで課題を共有し、「現場を運営できる力」を段階的に身につけます。
映画館全体を見渡す力や「人・物・金・情報・自己管理」の五つのマネジメントを身につける期間です。お客様の視界には映らない“裏方の仕事”を通じてチームを動かし、劇場を支える手応えを実感します。
劇場マネージャーは、チケット、売店、グッズ、館内案内、上映など各部門の統括を担い、スタッフの配置や在庫・売上といった運営業務を管理します。安全かつ正確な運営を通じて、映画を楽しみに来館するお客様の感動体験を生み出します。
入社から半年経つ頃には、業務を一通りこなせるようになり、正社員登用試験に向けた準備が始まります。管理能力だけでなく、「どうすれば多くのお客様に映画を見てもらえるか」を考える姿勢が評価されます。
(正社員登用された場合)劇場全体の収支管理や人材育成、イベント運営などの中心を担います。いよいよ劇場運営をリードする支配人や、本社で企画・マーケティングに関わるキャリアも開かれていきます。
劇場マネージャー
S.Nさん
映画館の現場は、お客様の反応を間近で見られる、声を聞くことができる仕事です。入社して半年間は毎日の業務メールや情報量に慣れることから、そして先輩のサポートを受けながら少しずつマネージャー業務ができるように積み上げています。
劇場マネージャー
A.Aさん
映画が好きでこの業界に入ってくる人は多いですが、劇場マネージャーの業務範囲は広く、好きなだけでは務まらない仕事です。その“好き”な気持ちを活かして、より多くの方に映画を届けて楽しんでもらうにはどうしたらいいか?お客様に寄り添って考えられる人が向いています。
劇場支配人
M.Kさん
多くのお客様に来ていただくことが一番うれしいです。今はネット配信で手軽に映画が見られますが、『映画館で映画を見る』ということに価値を見出して来てくださるお客様もたくさんいらっしゃいます。そんな映画館での忘れられない体験を届けたいですね。
劇場マネージャーになるには、まず仕事内容と劇場について知ることから始まります。ここでは、映画館で働くために知っておきたい基本情報を紹介します。
映画館の仕事は、作品をスクリーン上映するだけではありません。お客様に最高の体験を届ける現場マネージャーは、上映スケジュールに合わせた集客施策やイベント企画、コンセッションの在庫管理から売上管理のほか、アルバイトスタッフの採用・育成など、さまざまな業務に関わります。前職の経験を活かせる場面や将来のキャリアパスのイメージを紹介しながら、「好き」を仕事にするためのステップを深掘りします。
映画館運営の現場では、劇場やエンタメ業界特有の専門用語が使われます。未経験者はまず、チケットや接客に関わる用語から、「フラット」「スコープ」などの上映技術に関する言葉、「楽日(らくび)」「宣材」といった公開や宣伝のタイミングで多用される用語まで、運営に必須の専門用語を幅広く学びます。そのほか、デジタルシネマの基礎知識や、現代の映写業務で役立つ知識も現場経験の中で身につけていきます。
お客様にエンターテインメントを届けるため、効果的な戦略を立てるのが企画・運営管理の仕事です。未経験から劇場マネージャーに転職する方でも、複数の劇場運営に関わる中で、集客を目的としたイベント企画や劇場全体を効率良く運営するための「経営視点」が養われます。興行・企画、売上・コスト管理などを支えながら、非日常的な空間の中で「映画を多くの人に届ける」ための要となります。
映画館の運営は、作品の魅力を伝え、お客様に最高の体験を提供するプロの仕事です。現場では、劇場マネージャーがアルバイトスタッフの育成をはじめとするマネジメント業務や、現場の中核を担う売上管理業務、集客のためのイベント企画業務といったさまざまな役割を担っています。作品の上映スケジュールを決める興行管理や、適切な上映環境をつくる品質管理のほか、運営に関わることでキャリアパスが広がっていきます。
劇場マネージャーは、現場管理などの業務に加え、経営者視点で映画館運営に携われる面白さがあります。感動を届けるエンタメビジネスとして成立させるために必要な映画館ビジネスの基本や、お客様の動員数と上映期間を決める興行の仕組み、さらに劇場全体の売上や経費を管理する経営の考え方など、働きながら「映画館の舞台裏」を理解します。
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お客様の目には触れないバックオフィスの仕事は多岐にわたります。上映スケジュールや引継ぎ事項の確認、お客様からの問い合わせ対応、劇場内のモニターチェック、広報イベントの打合せ、アルバイトの採用面接、スタッフのシフト作成など、さまざまな管理業務を担います。
華やかな劇場運営を支える裏方であり、お客様の安全安心を守るためにも欠かせない仕事です。
2
シアター内は、お客様が一番長い時間を過ごす場所。快適な時間を過ごせるように、開場前には座席や通路の状態をチェックします。上映中にも定期的に巡回し、通路に障害物が置かれていないか、通常と違う不審なことが起きていないか等にもしっかりと目を光らせます。
シアター内でアクシデントやトラブルが起きた際にはスタッフが速やかに対応。お客様の安全と快適を守るための重要な役割です。
3
作品ごとの上映スケジュール登録や映写機の操作・メンテナンス、トラブル対応などを行い、映像と音響の品質を常に最適な状態に保ちます。お客様が安心して高品質な映像体験を楽しめるように、オープン前にはシアター内で映像・音響のクオリティチェックを行います。
映写の仕事は、監督やスタッフが苦労して作り上げた作品を観客に届ける最前線、まさに映画館の心臓です。
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上映作品のパンフレットや関連グッズ、前売券などの販売を行います。グッズ販売のストアはロビーに設置されていることが多く、映画鑑賞の前後でたくさんのお客様が来店します。
人気作品は陳列してもすぐに店頭からなくなってしまうことも。チケットの売れ行きを見ながら、計画的な仕入と在庫管理、こまめな品出しを行い、お客様に映画鑑賞の思い出をお持ち帰りいただく演出をします。
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今後上映される予定の映画作品チラシ、ポスター、大型バナー(タペストリー)などの宣材物の設置や作品の予告編動画を上映するといったお客様に映画情報をお届けするスペースであり、映画が始まるまでの待機スペースとしても使用される場所です。
ロビーは多くのお客様が集まるスペースであるため、常にきれいな状態を保つ必要があり、混雑時には列整理や誘導も行うため、アルバイトスタッフと連携し、臨機応変に対応することが求められます。
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劇場の中で、お客様のご案内やチケットチェック、鑑賞後のお見送り、質問やご意見への対応など、接客に関する業務がメインです。
最もお客様に近い位置で接するため、劇場全体の印象にも直結する重要な役割を担います。常に目配り、気配りをして、困っているお客様を見つけたら、すぐにお声がけをする行動力とホスピタリティが求められます。また、トラブル時にも臨機応変かつ冷静に対応するスキルが重要です。
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劇場に来たお客様に券売機でのチケット購入方法の説明や有人カウンターでのチケット販売を行います。毎週変わる上映スケジュールや作品情報を把握し、お客様が希望する映画・上映時間・座席を確認し、チケット発券をスムーズに行えるようにご案内します。
各種割引券や会員カードの確認、チケットの予約・変更・キャンセル対応のほか、売上の精算業務も担います。そのため、接客スキルだけでなく、複雑な業務をスピーディかつ正確にこなす能力が求められます。
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コンセッションとは、劇場内でポップコーンやホットドッグ、ドリンクなどの飲食物を販売する業務です。映画の上映開始前にはお客様が殺到するため、短時間ですばやく確実に商品提供するオペレーションが求められます。また、食品を扱うため、衛生管理や消費期限管理には特に留意して、従業員の指導にあたる必要があります。
売れ筋のメニューが品切れにならないよう、仕入や在庫管理をしっかり行うことも重要です。